想い人〜許されないこの想い〜
あなたとの思い出を振り返り終わる。


時計を見ると、夜の九時……。

もう二時間は待った。


「やっぱり……来ないよね…」


公園から出ていこうとした時だった。


「……並河?」


「……っ!!」

そこには、あなたの姿。

変わらないんですね…。


「……お久しぶりです。約束…覚えてらしたんですね。」


「ああ…。だけど、遅れちゃって悪かったな。

会議が長引いて…」


「大丈夫です。来てくれたんですから…。」

再び、私は桜を見上げた。
< 114 / 121 >

この作品をシェア

pagetop