想い人〜許されないこの想い〜
「それってさ、会社の人達から信用されて与えられた地位だよね?」


「…………。」
おじさんは何も言わない。いや、何も言えないのかも知れない。


「あなたはその信用を裏切った…!!家族だっているのに…守らなきゃいけないものがあるのに!!」


「本っ当に申し訳無い!!」
おじさんは土下座をした。


「今回は…警察には連絡しません。その代わり、きちんと反省してください。

それから、今後駅で私に会ったら毎回駅の売店で何かおごること!!

……いいですね?」


「あ、あ、ありがとう!!」
おじさんは涙を流した。


「本当にやめてくださいよ?あれ、かなり気持ち悪かったんですから…。

魔にさされない精神を作ってください!!」
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