想い人〜許されないこの想い〜
「……独占欲、強いんですね。」

私がこう漏らすと、あなたは笑って、そうかもしれないな、なんて答えた。


電車は私の暗くなった気持ちなんてお構い無しに、私達を目的地へと運んだ。



電車を降りて、私よりも少し前を歩くあなたを見る。


長い手足、スラッとした体型、高い身長、髪は短めで黒。

顔だって私の好みだ。


《やっと……わかった。私はあなたのことが好きなんだ。


でも…これは許されない想い。私とあなたは先生と生徒…。

あなたには奥さんがいる。その幸せを私が壊すわけにはいかない。

この気持ちは…必ず捨てます。》


「並河〜?学校行かないのか?」


「………行きます!!」

さよなら、私の恋心…。

そして、私はあなたと学校に行く。
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