想い人〜許されないこの想い〜
third STORY
季節は流れ、

十五歳、冬

「ふわぁ〜…」電車を待ちながらあくびをすると、それは白くなる。


ふと、横に目を向けると、あなたが並んでいるのが見えた。

私が並んでいる所から、三列くらい奥。


《朝から先生に会えた!!ラッキー…》

そんなことを思っていると


「あ、あの!!」

――声をかけられた。


「はい?」

振り返るとそこには一人の男子が立っていた。


《……?
何だろう?定期は…ある。携帯もある。

落とし物とかじゃないよね…。》


すると目の前の男子は顔を赤くしながら

「俺、田島隆太(タジマリュウタ)っていいます!!」

「田島さん…」
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