想い人〜許されないこの想い〜
「なぁ俺とペア組もうぜ。」


「ごめんなさい。」


「じゃあ俺と!!」


「すみませんが…」


気づくと私は複数の男の人に囲まれている。

《ペアがいるって言ってるのに…!!どうしてこう…》


次から次へと男の人の誘いを断っていく私。

この光景をあなたに見られていることを完全に忘れていた。


「僕と…!!」


「ごめんなさい!!」


「並河…ちょっと来い。」


「えっ…あっ…」

グイッと私の腕を引っ張って、校庭の隅の方へと連れていくあなた。

と同時に

『三分経ちました〜!!ペアは皆さん組めましたか!?』
という声が聞こえる。
< 88 / 121 >

この作品をシェア

pagetop