想い人〜許されないこの想い〜
second STORY
そして、

十五歳、夏

あなたから教わる身となった私。
あなたの授業だけは寝ずに、熱心に受けた。質問にも行った。


自分の気持ちが薄々わかってきた頃、
あなたへの気持ちを完璧に自覚するあの出来事がおこる…。



ある日、寝坊してしまった私はいつもより遅い電車に乗った。

電車の中は混んでいて、ガラスが人の熱気で曇るほどだった。


私はもみくちゃにされながら、広告をボーッと眺めていた。



すると突然、私のお尻に何かが触れた。
最初はサラリーマンのカバンとかだろうと思っていたけれど、ソレは私のお尻を撫でるように這う。


さすがに馬鹿な私でもわかった。
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