想い人〜許されないこの想い〜
sixth STORY
決めるべきものが増えた

十七歳、夏


「あづぅ〜い!!」

隣で葉月が溶けている。


私はというと…

「葉月…進路どうする?」

進路希望書とにらめっこをしていた。


「進路なんて考えたくないよー!!」


「でももう高二だし…」

私達は高二になった。担任は…あなたじゃなくなった。

最初は悲しかったけど、私の心臓は急に激しく動くようなことが無くなって、喜んでるかもしれない…。


「進学校ってこれだから嫌!!」

葉月が手足をバタバタと動かす。
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