白い約束
『恭亮……。』



やっと…やっと言えた。



ニッコリ笑う顔。



少し、痩せたのかな…!?



『思い出してくれたんや。』



涙ぐみながら頷いた。



ゆっくり近付いて来て、優しく抱き寄せられた。



まだ幼すぎたあの頃が、



為すすべのなかったあの頃が、



一瞬にして解き放たれていく。



『多希…逢いたかった。』



変わらない気持ちで居てくれた優しさ。
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