白い約束
現在進行形で蘇った記憶に戸惑うばかりで、



出ない答えに不安を隠せず、



私は記憶喪失を演じたの…。



自分の弱さを戒めながら、



二人から身を引いた。



そうでもしなきゃ、示しがつかなくて。



近くに居ると、甘えてしまう自分に嫌気がさしていたの。



あなたは優しいから、



きっと手を差し伸べてくれる。



その手を取れば、自分が自分でなくなる気がして怖かった。



まだあの頃の私に、抱えきれるモノではなかった。
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