4 X’mas story

ユルネクは工場建設現場で働いている。

私と同じ、一日中新しく工場を建てるための土壌をつくるべく、ひたすら土を掘り起こすという、なんとも働きがいのない仕事だ。

しかし、みんな僅かにもらえる賃金のために、黙って汗を流していた。

その中でユルネクは、いやはや一番必死になって作業に取り組んだ。

彼はいつも
「この発掘作業の最中に、必ず古代の宝を掘り当ててやるんだ」
と騒いで止まなかった。

人の倍の作業をするものの、その分余計な箇所を掘ったり埋めたりという行為もあり、ときどき私をはじめ、周りの作業員から文句を言われていた。


「そんな夢みたいなこと言ってないで黙ってやれ」と。