4 X’mas story
「オレは妻の命を救うためなら他人を騙したり、物を盗んだりして、社会から罰を受けようが、他の誰かを傷つけようが一向にかまわない。何だってやってやる。そうでもしなきゃここまでたどり着けなかった。だからこの話をもしおまえらが断るのであれば、オレも色々考えなきゃならない」


その言葉を発したノエルの瞳は本気だと、誰が見ても明らかだった。

その内容も、きっと今まで誰かを騙してきたのだろう、と容易に推測できた。

しかし、妻のことに関して真摯で誠実であると私は感じた。


私たちは首を縦に振った。

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