4 X’mas story
ルチアは、彼の戯言ひとつひとつを真摯に受け止めていた。

ルチアは道すがら自分の周囲をうろつく生き物をじっくり観察したり、誰かがオアシスから運ぶ途中にぶちまけてできただけの水たまりの下を掘り起こしたりしていた。


私はルチアに尋ねたことがある。

「どうしてそんなにあいつのことがいいんだ?」

「だって、毎日、楽しそうじゃない」

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