会いたいと思ったから



誤解じゃないのに。

でも今さら、あたしは何も言えなくて、俯きながら深さんの後を追った。



「…あの壺。」

バイト先までの道のり、何も話すことがなくて困っていたら、急に深さんが話し掛けてきた。

「どうやって手に入れたの?」

「あ、あぁ、あれは…」


ある日お父さんが…夢を見た、とか言って急に海辺の骨董品屋仲間のところへ出かけた日に、そのお仲間さんから譲り受けたらしい。


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