あの丘に…
こうして私たちはあの丘を目指して歩きだした。

その途中、私は彼に城の話をした。

「私の部屋からは国の家々が見下ろせて、あの丘も見えるの。城に閉じこめられてちゃやる事も特に無くて、先生とかがこない時は毎日丘を見てたわ。あ…先生って言うのは、私にお勉強を教えてくれたりして、音楽とか色々。でね、今日はあの丘がピンク色だったのよ!!!!」

「ねえ…私の話聞いてる?」

「…………」

「ね!!!!!え!!!!!!」

「ぁ…姫様!!!
いえ…リル!!
すいません……」

「も~あなたって変な人!!!
あはははは。」

「な…なんですか?!
僕の顔…何か付いてます?」

「違うわよ。ごめんなさい。ふふっ。」

「も~よしてくださいよ~」

こんなたわいもない会話をしながら、私たちはただひたすら歩いた。
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