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外は真っ暗で、窓には部屋の内装が、綺麗に反射されているだけだった。
横目に映ったメグルは、首を2度、横に振る。
「降ってない、か」
「ん」
「気温何度だろ」
「わかんない」
「ニュースなんも言ってない?」
「たぶん」
定かでない返答に、メグルが特に考えてニュースを見ているわけではなかったなと思い出した。
どこかで事件が起きていようと、メグルの頭の中には、創造の世界しか存在しない。
誰かの不幸ばかりを放送するテレビより、創造の世界を見る方が、ヤツにとっては大事なんだろうと思う。
「ユヅル」
「ん?」
「コーヒー冷めるよ」
メグルの言葉に、テーブルの上へと視線をよこす。
そこにはいつものコーヒーカップがあって、持ち主の起床を静かに待ち望んでいるようだった。