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「……メグル、お前また寝んの」
布団から少しだけ出ている頭が、こくんと縦に振れるのが見て取れた。
「……寝過ぎ」
「……眠い」
「コーヒー、淹れるけど」
「……できたら起こして」
それだけ言って、メグルは頭の先まで布団に潜り込んでしまった。
完全に眠る体勢に入ってしまったコイツを起こすのはさすがに俺でも面倒くさいので、後はもう何も言わずに、足の踏み場も早々ない寝室を出た。
12月のリビングは死ぬほど寒い。
ベッドの中でぬくぬくしてる、あの居候は絶対知らない。この寒さ。
リビングの暖房を入れながら思う。
あぁやっぱ、布団剥がしてくるべきだった。