翼を失くした天使の羽音
「嘘……なんでしょ? わたしをからかってるだけ……だよね?」



彩人くんもそうだった。

わたしの事、好きだなんて言いながら……嘘だった。



本命は別にいた。


天人くんもきっと――。





――『僕はね、大切に見守っていこうって思っていたコを、傷つけた。すごく後悔してる。だからこそ、謝ったらダメなんだ。また辛い思いをさせてしまうから』――




きっと……嘘……だよ……ね?



前に聞いていた話は、わたしの事じゃない……はずだよ。



だって……だって……。




「神崎さんからの告白。僕、ホントに嬉しかったんだよ」



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