翼を失くした天使の羽音
「えっ」


「その通りだった……すごく、寂しそうにしてた」




言葉が出てこないっ……。



奏子ちゃんは、わたしを孤独から助けてくれた。

今でも感謝してる。



でも、それは――――…

天人くんに背中を押されたからだって、教えてくれた。



だから、わたしは……。

天人くんにも、感謝して……。



正直、心が揺れた。




1度は好きになった相手(ヒト)だもん。
その相手が、わたしを見ていてくれた。



嬉しくないはずがない。




だけど……本当は……――――


寂しかったわたしの心に、1番最初に気づいてくれたのは……。





彩人くん――――!


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