翼を失くした天使の羽音
「……あった」


――『あ。これ、ゆんちぃに似てる』――


彩人くんからもらった、最初で最後のプレゼント。



今もわたしのケータイにぶら下がっている、

羊のメリィさんのストラップ。



彩人くんと天人くんとわたし。

3人でお揃いだって彩人くんが言ってた。




ねぇ、それは今でもそうなの?

彩人くんは外したりしてないよね?



わたしが、色とりどりに並ぶメリィさんのストラップを、手に取ろうとした瞬間。





「やっぱりコレ、優音にそっくりじゃん」



後ろから声が響いて、振り返る。




――え…?
嘘っ……。



「彩人くん……?」


が、わたしの右手に握られているストラップを指差していた。


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