翼を失くした天使の羽音
それは、俺が贈ったピアスなんかよりも、ずっとまぶしかった。


きっと、サラを幸せにしてくれる、その人からの贈り物なんだろうな――。



「うん……知ってる」


分かるよ。
幸せそうなサラの顔を見れば分かる。



「彩人くんは?」


サラが、いきなり聞いてきた。



「今、好きな人いるの?」


何気なく、ごく自然に……聞いてきた。



ドキン――…
動揺する心。


この質問に正直に答えたとして、

サラは許してくれるかな――?




迷ったあげく、



「――――いる」



不安に思いながらも、正直に答えた。



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