2つにわれたチョコレート【完】



「やめて…っ!」



あたしの小さな声。



二人には届かなかったみたい…。



「あんた、分かってる?

緋苺は、俺の女だって」



胸倉をつかんだまま、爽哉は聞いた。



…大地に発言権はなさそうだけど…。



「…分かってるよな、大地?

…人の女に手、出してんじゃねーよ!」



爽哉の怒鳴り声は、教室や廊下に響いた。




< 138 / 243 >

この作品をシェア

pagetop