2つにわれたチョコレート【完】
爽哉は、はぁ…とため息をつき、諦めたような、呆れたような顔をして、話しだした。
招待状をバッグにしまって、歩きだしながら。
「…大地がいる」
それを聞いて、やっと分かった。
さっきのを見た爽哉は、心配してるんだ。
また何かあったら、って。
「大丈夫、ずっと一緒だったもん、分かるよ。
それに行かないと、文句言われそう」
わざと明るく言い、前を歩く爽哉を追い越して振り向き、にこっと笑った。