2つにわれたチョコレート【完】



言った。言っちゃった。



乃愛たちを、直視できないから横目で見る。



「…え」



乃愛たちは、やっと言ったね、ってあたしを撫でた。



「大地のことが好きなんて、ずっと知ってたよ。緋苺のこと、ずっと見てんだから」


「悩んでるの、気付いてた。けど、緋苺から言うのを待ってたんだ」



あたしは…なにを恐れてたんだろう。



爽哉にウソついて、乃愛たちを裏切ってて…。



それがバレるのを、ずっと恐れてた。




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