2つにわれたチョコレート【完】



なら…と繰り返して、黙った。



やっと、あたしの目を見てくれた。



「俺と…。

爽哉が、可哀相だろっ」



強調された語尾。



最初になにか言ったか分かんなかった。



聞こうと思ったら、逃げるように走っていなくなった。






爽哉が、可哀相。



楽しくないのは、爽哉が可哀相。



そんなの分かってる。



距離をおくのだって、自分を守るためだから―。




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