2つにわれたチョコレート【完】
息がととのって、爽哉の顔を見たとき。
いきなり、言われた。
「え…?」
思わず聞き返す。
見たことがない、悲しそうな顔。
「別れよ。
姫は…俺のこと、好きじゃないだろ?」
「……」
気付いてたんだ。
あたしの想いに。
黙って、下を向いた。
何も言えないから…。
「ずっと気付いてたんだけどな? …カッコわりいけど、離れたくなくて。
姫が、自分の気持ちに気付かなければ、ずっと付き合ってるつもりだった」