お嬢と執事



「ねぇ陸。話しって何?」






しばらくの沈黙を思い切って破った。






「あぁ。咲ってさアイツの何?」






「アイツって?」






「付き添いのやつ。」







「あー。奏汰のこ…んっっ。」





いきなり口を手で塞がれた。







「んぅぅっ…んんっっ。」






「黙れっ!」






なんか…怖いよ。






いつも優しくてお兄ちゃんみたいな陸が怖い。







「咲…鈍感すぎ。俺お前のこと好きだ。気付かなかった?こんなに側にいたのに。」






「んっ…うぅんっ…。」





いつのまにか私の両手は陸に掴まれて頭の上で固定されていた。






「まぁ咲からすれば俺なんて幼馴染としか見てなかったと思うけど。俺はずっと女として咲を見てきた。二人きりになるといっつも咲に触れることしか頭になかった。こんなふうに。」




「うぅんっ!んぁ!」





陸の唇が私の首筋に触れたと思ったらきつく吸われた。





やっと陸の手が私の口からばすれた。






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