お嬢と執事



「はぁ…はぁ…はぁ…そ…うた…?」






「咲、大丈夫か?」





「ん…。」






それは紛れもなく奏汰だった。







「遅くなってごめん。」







もうしゃべることの出来ない私はコクリとうなずいた。






「てめぇ、咲に何してんだよ。」





陸の声がいつもより低い。






「は?俺が好きだからした。なんか文句ある?」






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