お嬢と執事



いきなり唇を塞がれた。





だけどそれは触れるだけの優しいキス。






「咲。気付いてくれないのかと思った。」





「んえ?」






「俺なんか出会った頃から咲に惚れてんの。」







嘘…夢みたい…。






「なに泣きそうな顔してんだよ。」







「だって夢みたいなんだもん。」







私はずっと夢を見てた。






あなたと幸せになることを。






それが今かなったんだよ。







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