お嬢と執事
「私。間違ってた。自分だけが不幸とか、幸せになれない、なっちゃいけないとか。」
「それは違うぞ。幸せなんて人それぞれ違う。その人にとって結婚が幸せだったり、俺みたいにお前の笑顔を見れるだけで幸せな気持ちになったり。どんなに小さな幸せだってその人にとって幸せって思えれば、幸せなんだよ。」
「え?」
「だから…」
「だから?」
「この先は自分で考えろ。」
「それと、俺が奏汰に連絡するから番号教えろよ。」
「え?あ。うん。」
なんかとっさの出来事に頭が付いていかないけど、悠汰の言葉でなんかふっきれた気がする。
話してよかった。
悠汰と出会えてよかった。