暗闇の廃校舎【短編】

彼女に近づくと、後5メートルという所でスー……と消えてしまう。

一緒に行動していた時は、あんなにはっきり見えていたのに……。


マヨちゃんが見ていた場所……壁?

近付き、壁を手で探ってみると、足元の壁に割れ目が……

床に這いつくばり、割れ目を覗き込んでみても暗くて何も見えないが、腕が入りそうだ。



それは……腕を半分も入れないうちに触れた。



ぬめり、と生暖かい液体――鉄のような臭い――



血……?
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