空と海(仮)
「さっきまで空っち言ってた。」
思わず私は苦笑いした。
「校長の話聞いてなかったんだろ」
「うっ…」
晋ちゃんにまで言われるとは。
「ね、お花見しようよ」
「風流なんか一番無い奴に限って言うな」
「玲のバカ」
希ちゃんは私と晋ちゃんを交互に見ると、玲君は「乗った」と言った。
「私は参加するわ」
雪は小さく挙手して言った。
「潤がいないなら行かない」
「空がいかないなら行かない…どうする空っち」
「小畑、五百円ハゲ作るぞ」
赤面しながら晋ちゃんは玲君の頭をグリグリしていた。
「私は参加するよ」
「じゅじゅどうする?」
思いつき丸出しの小畑君のあだ名。
きっと潤君のこと。
「僕も行こうかな…」
「俺も行く」
結局いつものメンバー。
「どこ?」
「そこに公園あるしそこ」
希ちゃんが公園を指差す。
「山があるから登るみたいなノリだな」
この二人は夫婦漫才みたいって言われるのが分かる気がした。
お昼をそこらで買って鞄を持って公園に向かう事になった。