LOVE STORY 【完】
次の日から、両親はキャシーを外出禁止にしました。
両親にジャックのことを尋ねても教えてくれず、キャシーはいつしか部屋から出てくることがなくなりました。
両親はキャシーを心配し、同年代の新しい友達をたくさん家に招待しましたが、キャシーが笑顔になることはありませんでした。
しばらく経つと両親は見兼ねて、仕方なくジャックと離れなければならない理由を、キャシーに説明することにしました。
「キャシー、ジャックは貧しい家庭の少年なんだ。だからキャシーはジャックと話すことも、目を合わせることも禁じたのだよ」
「キャシー、わかるわよね?彼とは関わってはいけないの。」
「身分の差?同じ人間なのに?私たちには関係ないじゃないの、まだ子供よ、16歳よ?こんなことってないわ」
キャシーは泣いてしまいました。
身分の差だけで引き裂かれなければならない辛さ、ジャックを貶す両親の言葉、考えるほど涙は止まりません。
「このまま彼と私を引き裂く気なら、そうすればいい。私はあなたたちを絶対許さないから。」
ジャックへの愛が、あまりにも大きくなりすぎていたキャシーは、
「私にはジャックしかいないの、ジャックがいないなら生きてる意味もないわ」
そう考えるようになっていたのです。