オオカミ少年
一章、出会い
1話 入学式
ピピピピッ…、ピッ
いつもより20分早くセットした目覚まし時計の音で目を覚ます。
耳を澄ませば聞こえてくる鳥のさえずり。
私は出窓を開け外の空気を吸いこんだ。雲一つ無い、よく晴れた日の朝。
今日から始まる新しい生活に自然と心が弾む。
なにより自分の偏差値より遥かに高い高校を制服目当てで受けて、奇跡的に受かった高校の入学式の日だし。
普段より少し早い時間に起きてドレッサーへと腰を降ろした。
髪を櫛でといて立ち上がり、ずっと前から着るのを楽しみにしていた制服に袖を通した。
始めて袖を通した制服。全身鏡の前へ行き制服姿の自分を確認した。
…なんだか照れ臭い。
私は再びドレッサーへと腰を降ろした。
ストレートアイロンで髪を真っ直ぐに伸ばした。
そして、目元には細いアイラインをひき、マスカラを少し塗った。
ほんのりとピンクのチークを頬に乗せ、グロスを唇に塗った。
中学生の頃は恋とか、そんなに興味なんかなくて彼氏がいる子から恋バナを聞くだけで充分だった。
もちろん、彼氏が出来なければ好きな人も出来なかった。
でも、さすがに高校生って年頃だし恋にも少し期待している。
―高校ってどんなところなんだろう。
―やっぱり皆、オシャレとかするものなのかな。
―放課後の寄り道とか楽しそう。
なんてことを考えながら革の鞄を肩にかけ、階段を降りた。
いつもより20分早くセットした目覚まし時計の音で目を覚ます。
耳を澄ませば聞こえてくる鳥のさえずり。
私は出窓を開け外の空気を吸いこんだ。雲一つ無い、よく晴れた日の朝。
今日から始まる新しい生活に自然と心が弾む。
なにより自分の偏差値より遥かに高い高校を制服目当てで受けて、奇跡的に受かった高校の入学式の日だし。
普段より少し早い時間に起きてドレッサーへと腰を降ろした。
髪を櫛でといて立ち上がり、ずっと前から着るのを楽しみにしていた制服に袖を通した。
始めて袖を通した制服。全身鏡の前へ行き制服姿の自分を確認した。
…なんだか照れ臭い。
私は再びドレッサーへと腰を降ろした。
ストレートアイロンで髪を真っ直ぐに伸ばした。
そして、目元には細いアイラインをひき、マスカラを少し塗った。
ほんのりとピンクのチークを頬に乗せ、グロスを唇に塗った。
中学生の頃は恋とか、そんなに興味なんかなくて彼氏がいる子から恋バナを聞くだけで充分だった。
もちろん、彼氏が出来なければ好きな人も出来なかった。
でも、さすがに高校生って年頃だし恋にも少し期待している。
―高校ってどんなところなんだろう。
―やっぱり皆、オシャレとかするものなのかな。
―放課後の寄り道とか楽しそう。
なんてことを考えながら革の鞄を肩にかけ、階段を降りた。