XO醤
序章
「せちがれぇ、ああせちがれぇ」
ホームレスの男が馬鹿のひとつおぼえの様に連呼している。
ここはニュートーキョーシティ。かつての東京である。街は中心地と通称貴族団地以外はスラム化 し、世の中は混沌としていた。
そこに黒スーツ姿にオールバックの男が一人やってきて言う。
「おっさん、どうしたよ?」
「それがよぉーそこの兄ちゃんに煙草一本くれねぇかって頼んだらいきなり殴られてよぉ」
「そうか、そりゃごくろうさん。」
そういうと黒服は目の色を変えて、少年の元へ向かった。
「シュウジぼっちゃん、
探しましたよ。」
「内藤か。何の用だ」
「雅義様より言伝です。
このままホームレスごっこを続けるなら、お前を勘当する三日後までに帰ってこなかったら、お前は一生ホームレスだ、覚悟しておけ。」
「あんな家にいるより、こっちのほうが性にあってるんでぃ、帰りやがれ」
「いえ、帰りません、今回は三日間同行させていただきます」
「ちっ、好きにしろぃ」
そういうとシュウジはしけた煙草に火をつけ歩きだした。
ホームレスの男が馬鹿のひとつおぼえの様に連呼している。
ここはニュートーキョーシティ。かつての東京である。街は中心地と通称貴族団地以外はスラム化 し、世の中は混沌としていた。
そこに黒スーツ姿にオールバックの男が一人やってきて言う。
「おっさん、どうしたよ?」
「それがよぉーそこの兄ちゃんに煙草一本くれねぇかって頼んだらいきなり殴られてよぉ」
「そうか、そりゃごくろうさん。」
そういうと黒服は目の色を変えて、少年の元へ向かった。
「シュウジぼっちゃん、
探しましたよ。」
「内藤か。何の用だ」
「雅義様より言伝です。
このままホームレスごっこを続けるなら、お前を勘当する三日後までに帰ってこなかったら、お前は一生ホームレスだ、覚悟しておけ。」
「あんな家にいるより、こっちのほうが性にあってるんでぃ、帰りやがれ」
「いえ、帰りません、今回は三日間同行させていただきます」
「ちっ、好きにしろぃ」
そういうとシュウジはしけた煙草に火をつけ歩きだした。
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