幼馴染みの定理



「はぁ~何言ってんの!?幼馴染みは作るものじゃないでしょ。」


「捺弥、幼馴染みを作っちゃイケナイって誰が言った?」


足りない物は補う。
それは普通の道理のはずで、私にとっては無くてはならないものだから。


「いやいや、誰もダメなんて言ってないけど幼馴染みっていうのは作る物じゃないの!」


そんな事いったら、あたしには一生幼馴染みがいないって事だ。そんなの耐えられない。


「作れるもん。」


「無理だよ。」


無理なんて言葉はあたしの中に存在しない。


「出来るもん。」


「不可能だよ。」


もちろん、不可能なんて言葉もあたしの中に存在しない。


「不可能を可能にするのが…?」


「………有閑倶楽部ですから。」


「………。」


「………。」


「捺弥、それ古いよ…。」


「………。」


「………。」


「うん。もう分かったよ芽維。幼馴染みでもなんでも作ってこい。あたしは、もう、なんていうか。どーでもいいわ。」



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