はちみつラバーズ
亜紀は基本的にすべてを気にしすぎなのだ。
俺の気遣いのなさをわけてあげたいくらい。
「壱成、ごめんね」
「謝るよりすきの方が嬉しいかな」
「嫌いにならないで」
潤んだ目で見つめる彼女はとても可愛い。
誰が手放してやるか。
「俺はすきだって、ずっと」
亜紀しか考えたことがないのだ。
それはきっと一生変わらない。
「うん、わたしもだいすき」
亜紀もそういってぎゅ、と腕に抱きついてくる。
ああ、無意識でやっているのが彼女の強いところだ。
「亜紀だけだから、安心して」
その可愛い彼女を撫でながら、明日からの彼女の待ち方を必死に考える俺だった。