はちみつラバーズ
05 君だって、僕だって
「亜紀、何ぼーっとしてんの」
「それ壱成に言われたくなーい」
黒で統一された壱成の部屋で、あたし専用のクッションを抱きしめて、ぼーっとしていたところで、寝ていた壱成が目を覚ましたみたいだった。
「うん、だから珍しいと思って」
「んーリナちゃんのこととか?」
「あー。
まぁとりあえずおはよ。
いつから来てたの?」
「ママと話してたからここに来たのはさっき」
ママはあたしのママではなく、壱成のママだ。
最近では自分の母親より仲良くなっている。
優しくて面白い壱成のママが私は大好きだ。