生きていて、育っていて。
「おか…あ、さん…」


お母さん、泣かないで...

そう言いたかったのに。


「先生を呼んで!!」


数分して、先生が駆けつけてきてくれた。


「遊稀さーん??ここがどこだかわかりますか~??」


私は頷くしかなかった。そう、ここは病院だ。


「はーい、この指は何本だかわかりますか~??」


そう言って先生は私の目の前に3本の指を出してきた。


「さ...」


「はい大丈夫ですね。まだ麻酔の効果が解かれた訳じゃないので、もう少し安静にしていてくださいね。


ご両親...よろしいですか??」


「はい…」


そう言ってお母さんとお父さんは先生の後を着いて行ってしまった。


「遊稀…」


「おね...ちゃん…」


お姉ちゃん、ゴメンね。みんな、ゴメンね...
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