生きていて、育っていて。
先生に呼ばれていったお母さんとお父さんはなかなか帰ってこなかった。


わたしはただぼーっと白くてきれいな天井を見つめるばかり。


玲音は手を握ったまま寝てしまっている。


頬に温かいものが流れる。


あー。私泣いてるんだ。笑えないなー...


何も考えたくない。私は死にたい。死にたい。


「…ゆう…き…」


玲音が寝言で私の名前を呼んだ。


寝てるときは、キャラ違うんだ~。


ガチャ。


「遊稀...!!」


「お母さん...」


お母さんが戻ってきた。お帰り...


でも、話したくない。


どうせ、後遺症でもあったんだろうし。


「遊稀...」


「いや。」


「いやなら聞かなくていいわ。そのかわり、聞こえてて。」


「……。」


「さっきお医者様にお話を聞いてきたの。すっごく難しい手術だったらしいわ。」


「……。」


「後遺症は...」
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