君といれたら
山のような書類が直ぐに片付くわけもなく…。


授業と部活の顧問を終えて、三分の一程度終わらせたところで今に至る。






「後は3年の教室か…」





手にしていた懐中電灯の明かりを消す。


3年の教室はこの学校の最上階にあるから、夜でも月明かりで明るいのだ。








「まだ待ってんのかなぁ…」






溜息をひとつ落とす。





遅くなるからいいと、皐月先生との約束を断ったところ…。


「先にお店で待ってます」の一点張りで、結局押し切られてしまった。






急がないとな…。





チラッと腕の時計を見ると、針はもう8時半をさそうとしている。






「よっと」


3年の教室へと続く階段を、二段抜かしで上って行く。






最近運動不足で身体なまってるからなー。






そんなことを考えながら階段を上ると、


「あっれ?」


一番奥の教室から明かりが漏れているのが見えた。






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