貴女はシンデレラ、私はジュリエット
 


あいつが現れたとき、あの子は頬を薄桜色に染めた。

一目惚れ、だったらしい。

あいつとあの子が初めて会話を交わしたとき、あいつは嬉しそうに微笑んでいた。

こちらも、一目惚れ。


そんな2人を、私は間で見ていた。

私にも見せたことがないような、優しげなあいつの笑顔。

幸せそうに笑うあの子。





その場で、死にたくなった。


 
< 13 / 63 >

この作品をシェア

pagetop