オルゴール


気付けば、背中を伝う自分の冷や汗にすらビクビクしている。


外へ出るのも怖い。

学校へ向かうことすら、怖い。


常に二人でいたからだろうか?

こんなにも一人が怖く感じるのは。

孤独に感じるのは……。


壁から離れたくない。


ギシッ...


ビクッ


階段を上る音がする。

――怖い。


やだ、やだやだやだ、来ないで!!


「来ないで!!!!」


……音が、止まった……。


「……麗華ちゃん……?」


……母、だ……。


「いつまでもお部屋にこもってないで、少しは外に出た方が……」
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