たったひとりの王子様 [完]
「……っ」
なんとなく怖くなって、リビングに後戻り。
毛布にくるまって、意味もなくテーブルの下にもぐった。
どうしよう、泥棒だったら!
怖いっ…!
…泥棒は帰ってください…っ!
けいたいは…
あ、部屋だぁ…。
も、さいあく……っ。
「なに、そうじしたんだ? 由宇は、頼りになるわぁ」
お願いー…っ!
「きゃーーーっっっ!!」
「ちょっと、悲鳴あげることないでしょ!!」
…ん?
今の声…。