たったひとりの王子様 [完]



いつもだったら、絶対にできないと思うのに。


できたのは…きっと。


由宇の温かさと

安心感、から。


由宇がいないと、

あたしは、ダメみたい。



「うん、知ってる…。でも、本当、良かった」



そう、また耳元でささやくと、


あたしから離れた。




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