たったひとりの王子様 [完]



金井くんが、大きな声であたしの名前を呼んだ。



「…好きだっ!」



顔が赤くなるのが分かって、あたしは走ってにげた。




なんで…ああいうコト言えるの?


あたしにも…その勇気を、ください。








こんな告白シーンを、誰かに見られてるとは知らずに、

あたしは急いで、柚香ちゃんの待つ教室に行ったんだ。




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