たったひとりの王子様 [完]



教室にはもどらないで、屋上に走る。


いつも、カギがあいている屋上。


ここから…アイドルになった生徒もいるんだよなぁ。


あたしみたいに、辛いおもいを隠すためにくる人もいる。



「…ふ…ぇ…っ。ぅ…わぁ…っっ。ぅぇ…っ」



あたしは、バカみたいに泣きまくった。


声をだして、屋上のかべによっかかって座って…。




泣きまくっていたから…後ろにいる人に気付かなかったの…。




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