たったひとりの王子様 [完]


そうなったらあたし、何を思うんだろう。


どういう風に、由宇の顔を見るんだろう。


どんな風に由宇の名前を呼ぶんだろう。


下着姿でクッションを抱えながら、嫌なことを考える。


どれだけケンカしても、どれだけ話さなくなっても。


あたしたちにはヒミツの事があるから、どこか繋がってる気がしてた。


でも、それは永遠じゃないんだ。


どっちかが原因で、一気に崩れるんだ。



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