たったひとりの王子様 [完]



「由宇と話さないなんて…ムリだよ。いくらあたしの為でも…」



下を向いたまま、柚香に伝えた。



この想いが、由宇にも届けばいいのに―。



「金井くんは、どうして応援したりジャマしたりするんだろう。分かんないよ…」



柚香に抱きついた時には、目に涙がうかんでた。






金井くんは、何を思ってこんなことをするんだろう。




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