たったひとりの王子様 [完]



後ろのドアから聞こえた声。


大好きな、大好きな彼の声。



「由宇っ」



そう言うと、ドアの陰から由宇がでてきた。


抱きつきたいのを、必死でガマン。


中島くんたちは、手を振って屋上からでた。



「…どうして、呼んだの?」



泣きたいのと、抱きつきたいのをガマンしてるから、言い方がキツクなる。


これくらいは、許してね?




< 236 / 268 >

この作品をシェア

pagetop