たったひとりの王子様 [完]


そういう、バカな事してたほうがずっと楽しい。


バカな事してれば、これまでの時間も埋められるような気がするのに。




いつのまにか物をいれおわったのか、レジに向かう由宇。


ひょこひょこ、子ザメみたいについていくあたし。


こういうときは、順番にお金をだすことになっている。


今回はうちん家の番。


「はい」


「…サンキュ」


小さく言って渡したら、由宇の声も小さかった。



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